旧第一勧銀グランド跡地利用と環境を考える会

○東久留米市長交渉  2006年5月10日の記録

*事務局の責任で、野崎市長の全発言と各部長、市民の発言の要旨を記録したものです。
*本記録の無断転用などはお断りします。
あいさつする塩田代表
○時間 午前11時〜12時半 会場 市庁舎庁議室
○主催 旧第一勧銀グランド跡地利用と環境を考える会
○参加者 市民33名、野崎東久留米市長、西川助役、吉川生活部長、吉野建設部長他
○市長への要請署名1660筆

塩田代表あいさつ
篠原事務局長主旨説明  市長への質問状(PDF)
・行政には説明責任があり、住民合意が前提。市長の考えを十分聞きたい。自ら説明責任をはたしてほしい。
自動車増、渋滞、騒音、振動=現況でイオンを建設できると考えているのか?
排ガス問題=危険な排気ガス。一日7000台増えたらどうなる。それも第5小の前。
 児童や高齢者、地域住民の健康問題をどう考えるのか。健康と生活に重大な影響がある
商業問題=イオンは世界のトップ10入りめざし各地で出店ラッシュ。地域利益をすべて吸い上げる。 
 長野市、佐世保市では、地域で地元上げて反対。市長は出店を中止した。
 その流れが都市計画法改正に、国会で全会一致で決まっている。
 市内の商業との関係をどう検証しているのか? 市内全域で地元の商業はつぶれていいのか?
3・4・18号線の市の道路整備問題=イオンは市の道路整備があるから進出を決めたと説明している。
 市はどういう整備をイオンに約束したのか?

●野崎市長

 イオンを誘導した政策判断というものについて、私からお話をさせていただきたいと思っております。このことにつきましては、東久留米市の街づくりを考えていく中で、約5万5千平米、これがすべてが住宅になることが最善の選択なのかどうかということを考える必要があったわけでございます。
 そういったなかで、都市計画マスタープランの基本的な考え方にそいながら、当該の土地を利用していただき、
地域の活性化にもなり、わが市の税収構造の改善にもなるといった総合的な視点から判断をし、今回の誘導というものを考えたわけでございます。
 平成21年度に予定しております都市計画マスタープランの見直しのときには、当市における商業拠点のあり方を駅周辺や滝山地区と並ぶ商業核として、今回該当する区域を位置づけ、道路ネットワークで結ぶなど、地域全体の利便性向上にしするような計画とすべき考えを持っているものと、思っております。
 それと、地域の商業にあたえる影響のことで、私も影響はあるだろうとおもっております。ただ、私は、これまでそれぞれの地区の商店街、おのおのの商店のみなさまがたが築かれてきた信用、コミュニケーション、こういったものは、私はこれからも存続していくだろうと思っております。
 ただ、そういった面で、私どもはどういったかたちでサポートをしていくか、ということは別途考える必要があるだろうと、いうふうに思っております。今後そういったものについては、お話し合いをさせていただきながら、協議をさせていただきたいというふうに思っております。

 
吉野建設部長
・車の関係等、みなさまへの影響は少なからずある。
・所沢街道は両側に歩道設置を、南沢通りは5小通りとの交差点の改良を予定。5小通りは、学校、関係者、企業の協力を前提で、一部拡幅予定。市はできるかぎりの対応をしてまいりたい。
・環境アセスメントの結果にもとづき事業者側が対応策を講ずることになる。市も事業者側に十分な対策を要請してまいりたい。
・所沢街道から北側の道路につきましては、東京都が整備する正式決定をしたのは平成18年4月*日でございます。したがいまして、17年度においては、南沢5丁目の所沢街道から5小通りまでの道路整備を東京都が行うといったことはございません。
・また、イオンには道路整備を約束したということですが、そういうことではございません。

吉川生活部長
・商業者の営業と暮らしでは、影響はあることは理解する。しかし、支援の手段はすべて税金
ではなく、支援策は3月議会で決めた。5月25日に商工会議所の連絡会を行う。

<質問>
 (は市民からの質問、意見の要旨です)
市長が政策判断した誘致計画。ならば市が動かなければイオンは出店できない。事業者はイオン。誘致は市長と市だ。小学校の真ん前に、イオンが来る。もっと考えて欲しい。
これまでよりも多い車、駐車場、これまでとまったくちがった環境になるが、どう対応するのか?
●野崎市長
 環境アセスの結果に基づいて事業者側が対策を講じることになっていますよというお答えを、担当から言わせてもらいました。これは、教科書通りといいますか、環境アセスの適応そのもの、のこれまでの考え方を申し述べさせていただいたわけでございます。
 たしかに、これまでよりも多い車が通過をする。駐車場を利用する。そういった意味では、ご指摘のとおり、これまでとは違った環境になります。そういった意味では、今後私どもがどういったかたちでそれらに対応するのかということについては、ご指摘の点もあろうと思います。
 ただいまの段階で、環境アセスがこれから出るわけでございますけれど、そういったこともふまえながら、私どもはどういったことができるのか、そういったことは検討していく必要があるだろうと思います。
 たしかに、今後、私どもが、調査結果をふまえて事業者側に要請をするべきことはするということも必要でございますし、私どもがどういったことを考えていくのかということもこれから必要になってくる。いうふうに思います。


3回イオンの説明会を開かせた中で問題を感じた。環境の問題では工事期間中の問題もある。ダンプや工事用車両がたくさん、今の道路で来る。ぜんそくになったら、だれが責任とるのか? 総合的に誘致を決めたのは市長ならば、その責任を感じて欲しい。
業者への影響をどういうふうに市は判断しているか? 小売店の影響は、どう予測しているのか? イオンと道路の約束ないなんてうそじゃないか? イオン自身が出店の根拠に市の道路改善を言っている。市との約束がないのはありえない。
吉川生活部長
・出店の影響、数値では表現できない。影響あるとおもっている。具体的な支援策は場面作りながら対応策考えていく。
吉野建設部長
・道路整理をできるだけする。
西川助役
・今後、具体的な部分は詰めて行かなくてはいかない
・土地含めた税収増、雇用機会の創出などは、具体的な協議を事業者とつめていきたい


遠くから高齢者は買いに来れない。地元商店がつぶれたら買い物できなくなる
●野崎市長

 たしかに、イオンがこういったかたちでここに進出してくるといったなかで、そこが巨大のガリバーで、地域の購買力を吸い上げてしまうのではないか、そういうご心配も私はあろうかと思います。ただ、私は、たしかに、本町のヨーカドーの例をみましても、出店当初は、かなりの混雑があったと承知をいたしております。しかしながら、その後はおちついてくる。消費者のみなさんは、自分はどこで買えば、一番いいのか、たしかに広告をみたりして、極端に安い物があったりして、そういったものを購入するケースもなかにはあろうかと思います。だけれども、そういった方々も、市民のみなさんはそういった部分かしこいと思っています。安い物はそこで買うかもしれないけれども、広告が出てそこの部分はそこで買うかもしれないけれども、地域のなかで普段買いなれた、信頼がおける、またコミュニケーションをもっているそういった地域の商店のみなさんは、そういった部分を、どう私どもがサポートしていければ、地域に密着した商店街活動ができるのか、いうことをやはり模索をしていただく必要もあるのではと、私は思っています。
 広すぎて買い物がしずらい人もおいででございましょう。また、逆に、せまくて車いすで入れない、だから大きなお店に行く、そういう方もおいででございましょう。そういしたものを、私どもは地域の商店がご商売を考え、地域との関係を考え、そういったかたちのご商売に
変えていく、そういったものをどのようなお考えをもっていらしゃしゃるか、そういったこともお聞かせいただきいながら、今後の商店街の振興策を考えていくことも、考えていく必要もあるのではないかと思っております。そういったなかでは、東京都の商店街振興事業のなかにはたいへん多くのメニューをとりそろえているので、そういったものの活用も考えて行く必要があると思っております。


イオンを中心としたものの発想で、市の南沢の地域のまちづくりの考えが全くない。私は南沢5丁目の被害を受けるところに住んでいる。2020台の駐車場をつくる。20メートルの高さがマンションの真ん前にできる。頭から排ガスを落とされる。日照もビル風の問題もある。工事中も工事車は入る。バス路線はどうなる。5小のグランド削る?教育施設まで削って、、
西川助役
・市としての考えかたは、東京都の審議会の判断にもとづいて、その結果をみて、市として判断する。
・駐車場、予測車台数ふくめ警視庁の所管、都の関係と協議している。
・少しでも影響を小さくしていく対策を考えている。できるかぎり影響を小さくする対応をつめていきたい。

野崎東久留米市長(右から2番目)
住民の健康をどう考えているのか? 市長の責任は住民の健康を守ることではないか。都道を市道に変えて道路をつくるのは、イオンと関係ないと本当に考えているのか?
●野崎市長
 環境アセスメントがどういうかたちになってくるのか。そういった状況の中で、たとえば、イオンができた後いろんな病気が仮に発生したとしたら、そういったことに行政は責任とるのか、ということなんだろうと思いますけれど、そういったことは私どもでどこまで責任をとれるのか、ということを、ここで明確に、大変恐縮ではございますが、申し上げることはできません。

そうではなくて「総合的な判断」の中に住民の健康の視点は入ってるのか?考えていないじゃないですか
●野崎市長
 総合的な判断のなかに、ご指摘のとおり、いままで入っていなかった車の台数が入る。そういうことについていえば、それはマイナス要因ですよね。それはご指摘の通りです。

市長さんは不勉強です。婦人団体のNO2の調査があるが、市はもっとデータ持ってるはず。中央町5丁目はいまでも都で屈指の排ガス環境の悪いエリア。そこに倍の1万台車が増える。それでも総合的判断で市がイオンを誘致する。その責任は市長にある!
西川助役
審議会はどのように判断するかわからないが、その結果によって、見守って、、、
市が総合的判断をしなければイオンは来ない。ことのすべてのはじまりは市長の誘致ではないか!
●野崎市長
 さきほども申し上げましたけれど、たしかに、あそこの広大な土地を持っていらっしゃるのは私どもではありません。それがどういった市利用をしていくのかというなかで、さきほども申し上げさせていただきましたけれど、あそこが住宅だけになった場合どうなっていくの
か。じゃあ一方で、私どもが
今後の行政運営、財政運営の、そういった総合的な視点のなかで考えていったときに、どういった形の土地利用を総合的な判断としてするか、いう意味で、今回当該計画案というものをもったわけでございます。
 ただ、ご指摘のようにそのなかに、その総合的な判断というもののなかに、健康という問題をどうとらているかは、いま助役からお話させていただいたとおりの考え方でございます。ただ、それに付随をして、関連する道路の整備、そういったものについても東京都に要請するものは要請していく、私どもが行うところは行っていく、そういうふうな判断をさせていただいたわけです。

重大な政策決定だ。住民との「合意は」できているのか?
●野崎市長
 私どもは当然今後、用途の変更ということもどこかの時点でおこなっていかねばならないわけですから、そういった部分で、きちんとした議論をしていただく場を、そういったものを考えておりますし、そうしたこと通して、考え方を披瀝させていただきたいと思っている。
 たしかに、これまでの環境というものとはちがう形になるわけでございますら、それらは、私どもも事業者側に言うべきことはきちっと言って、そういった考え方はこれからも持ち続けたいと思っています。


私たちはそこに住んでいる。子どもたちもたくさんいる。高齢者もたくさんいる。そういう姿を市長はもっともっとわかってほしい。メリットだけでなくデメリットをきちっと市民に示してほしい。「細かいのはまだ」では、それでは納得できない。具体的な数値でイオンは説明している。市も具体的な数字を示して欲しい。具体的に、調査してほしい、シュミレーションしてほしい。私たちはとても怖い。
確固としたたものがないなかで用途変更を出していくのは、市民に納得できるものを示してからにしてほしい。
どう考えても道路問題がネック。イオンができても客は遠のく。一年で撤退されては大問題。そのへんふくめて総合判断したのか?
5小前の道路幅は何メートルか知っているか?エルスタージュ前の幅は? 6メートルをかける。5.22メートル。これだけ狭い道に接し、小学校前にできるイオンは全国に例がないとイオンも言っている。常識的には考えられない。なぜ東久留米があえて非常識なことをするのか?納得できない
●野崎市長
 私は、そういった考え方も一つの考え方としてお聞きしていた。ただ、私どもは今回の判断のなかで、ああいった大型の商業店舗が来る、誘導する、そういった意味では、影響がでてくる、そういうことと同時に、これからの都市のなりたち、それと同時にさまざまな、税構造、いろんな考えはあろうとおもいますけれども、やはり都市を経営をしていくことをある面では考えていかなければいけない、点でございますけれど、そういったことを総合的に判断をする中で、そういった考え方を出させていただいた。私は私なりの考え方を持たせていただいた、ことでございます。

市長は東久留米をどういう理想的な町にしていこう、そのためにイオンが必要か、それとも住みやすいまちか、どういう決意なのか?
●野崎市長
 イオンへの道路は無関係とは私は申しません。
西川助役
・市長誘導は政策判断。地区計画導入の基盤整備として道路整備をする
●野崎市長
 今年度、約3億の道路整備費を提案、道路整備をすすめながらイオンの誘導をしていきたいというふうに思っています。
 いろんなお考えもあろうかとおもいます。大店舗を作らない中で住宅を中心とした街づくりも一つの考え方としてあると思います。ただ、今後の国や都の地方公共団体の行政運営、財政運営に対する考え方、三位一体改革などのなかで、自立した地方公共団体としてどういった財政的なバックボーンをもちながら考えていくか、また、街づくりのなかでどういったことを目標におきながら、
都市経営を考える中では、私は今回のこういった大規模店舗の誘導も一面では必要であろうとおもっている。今後のわたしのまちづくりの中では、これは正直、大規模団地を誘致して、町が大きく変わったと、それにもしかすると同等の大きな転換になるのかもしれません。
 ただ私は。これからの地方公共団体のありようを考えるには、こういったものを考えていく必要がある、いうふうに思っています。

●市長は税収のために住民は犠牲になってもいいということなんですか?
●野崎市長
 極端ないいかたですが、その地域のみなさんがたが、そういった負担を、そういったものをできるだけ小さくしていく努力はこれからもさせていただきたい。
●どういう努力を?
●野崎市長
 ですから道路は道路の整備をさせていただきましょう。なおかつ、出てくる環境アセスの関係で、事業者に申し述べることは申し述べてまいりましょう。そういった努力をこれからもしていきたいと思っています。
●部分的なものでは解消できませんよ
●野崎市長
 ご承知のとおり、新所沢街道の整備も進んでいる。

交通量が倍になり渋滞がおこれば排ガスの濃度は何十倍にも濃度は増える。高層マンションには高濃度の残留ができる。そのそばに5小がある。子どもたちどうする。その子の健康をどうおもっているのか! 市長が辞めれば責任がなくなるものではない!議員も行政も、その覚悟があって、すすめるのですね
●野崎市長
 一定の考えをもって誘導にあたらせていただいておるわけですから、今後ともそういった努力をしていきたいと思っている。できるだけ、、、
イオン誘導なんて、選挙公約でいっていない。いつ決めたんですか
●野崎市長
 平成16年の施政方針のなかでその考え方は出させてもらっています。

篠原事務局長
 地域の商工会のみなさんも反対の意志を表明されています。今後もきちっと市民に説明し、市民合意をすること求めたい
●野崎市長
 説明責任は果たさせていただきたいと思っている。同時にどういった形の市民合意なのかは、それぞれの考えがあろうとおもうが、私どもは団体意志の決定をさせていただく、そういったなかで市民のみなさんがたに、説明責任を果たしていくことはやらせていただきたいと思っています。また、商店街との連絡会も考えさせていただきたいと思っております。そういったことでご理解いただきたい。

篠原事務局長
 市民合意なしにすすめるべきではない。このことは申し述べさせていただく。今日は長い時間ありがとうございました。
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