北欧ノート
ストックホルム市立図書館


わたしの見た北欧のノーマライゼーションとインクルージョンの教育実態

第26回発達保障研究集会 2018年3月18日 「自由研究」
 薗部英夫(東京支部)「わたしの見た北欧のノーマライゼーションとインクルージョンの教育実態」(PDF)


デンマーク旗 デンマーク 統合教育から特別ニーズ教育の模索
デンマークでは、統合教育(インテグレーション)から特別学校の再評価の歴史がある。特別学校は、1985年から20年の間に、2倍以上も増加した。「より専門的な知識に基づき、障害児の個別的な教育ニーズにあった特別教育を行うべき」として、「障害の種類と度合いに応じて、多様な特別教育が実施された」(片岡豊「デンマークの障害児教育とインクルージョン」、リハビリテーション2004年)。北欧では、デンマークに限らず、「場の統合」を重視しながら、それぞれの特別なニーズと障害や発達をていねいに検討しながら教育実践がされてきた。

1993年=ヘルシンオア市のグリュモーゼ小中学校(300人) 
2001年=オーフス市の小中学校(435人)
2004年=アレロズ市の小中学校(500人)

選択される特別学校 
2007年=コペンハーゲン市ギールスゲート・スコーレン(100人、学習に遅れのある脳性マヒ児、重複障害児、視覚・聴覚障害児の3コース+学童保育所、寄宿舎(7名利用)、ショートステイ施設を併設)
2012年=オーフス市 ステンサーゲル・スコーレン(225人、重い知的障害児。24人は重複障害、54人が自閉症など。教師70人、ペタゴー(生活支援員)70人、他にPT、ST、音楽、心理、視聴覚の専門家。自宅通学の150人は学童保育利用)
2013年、2014年 コペンハーゲン市 エングスコーレン 
=軽度知的障害のある子らの特別学校(100人。IQ40〜80。ADHDや自閉症の子も。60%が17カ国からの移民の子。保護者の多くは生活保護などを受給。教師21人+4人母国語(ソマリア・アラビア・トルコ語)教師。ペタゴー(生活支援員)3人。1クラス6〜7人。意図的に15〜20人の授業もする。国語・算数・英語は重視

2016年 コペンハーゲン市(60万人) 特別学校=フェンスマルクスコーラン(100人/全市400人。「一番支援度が高い子どもたち」のため市内に4校ある特別学校の一つ。自閉症や重度の知的障害のある子どもたち。1クラス8〜14人、各クラス教師3人+ペタゴー3人+助手3人=9人チーム)


スウェーデン スウェーデン
2008年(学ぶこと働くこと)  2015年 ストックホルム市 リンデパルケン知的障害児特別高校
 (104人が60人のスタッフ(教員25人、アシスタント25人、その他管理職やレストランスタッフと4年間。義務教育は9年だが、知的障害のある子どもたちは10年間ゆるやかに教育している
2010年 ソルナ市 基礎学校 3人の障害児をベテラン担任と若いアシスタントが、同一敷地内で独立した「学級棟」で教えていた
2013年 ストックホルム市 1300人が学ぶストックホルム最大の高校


Finland フィンランド インクルーシブ教育の挑戦
2007年   2009年  2010年  2013年 エスポー市(30万) オーロラ学校(356人16クラスの小学校、教師24人+アシスタント4人+インクルーシブ教育担当1人)
2015年 エスポー市 マルティンカッリオ総合学校(小中学校)  
2015年 ヤルヴァンパー市 ヴァリディア障害児職業学校(600人、教職員280人。120人の寮)

2010年 エスポー市 就学前教育と低学年児のホスマリン・プイストコウル 2010年 ヘルシンキ市 総合学校(小中学校)
2017年 エスポー市  ケスクスプイスト職業学校1000人、元国立の視覚障害特別学校、現在は、知的障害、自閉症などの障害児も学んでいる。15のコースがあり、700人は職業学校として300人はそれ以外の学びの場という位置づけ)


デンマーク旗 スウェーデン 国民高等学校の伝統(デンマークとスウェーデン)
 フォルケホイスコーレ(国民高等学校)は北欧独特の成年教育。発祥の地はデンマーク。現在80校近くがそれぞれ特徴を持って運営されている。創始者は「デンマークの精神の父」=N・F・Sグルントヴィ。アンデルセンなどと同時代の人だ。彼の思想は、日本では内村鑑三や宮沢賢治らに影響している。グルントヴィは、1830年代のイギリスに学び、学生と教師の共同生活に驚いた。授業以外でも、食事をともにし、広場で遊び、互いに討論しあう。学生は教師の見識に敬意を払い、教師は学生を尊敬する。そして欧州の産業革命や労働者階級の台頭など新しい社会発展における「自由」に感銘を受け、「精神の自由」が教育にとって最大で唯一の条件であると確信する。そんな体験が国民高等学校のベースとなり、農民青年たちの学びを土台にして、デンマーク社会をリードする協同組合運動が発展する。

2010年 フェノーサンフリースクール
2012年 ジュールスランド・ホイスコーレン
2014年 エグモント・ホイスコーレン(196人内半数が障害者、40人が電動車椅子ユーザー)
2016年 ストックホルム市 聴覚障害者が学ぶモーゴード国民高等学校 全国に4校合計119人が学んでいる(教員26人)
2017年 ストックホルム市 学びの成人学校LARVUX(300人、教職員30人)

 『北欧=幸せのものさし −障害者権利条約のいきる町で』 2015.5.1

見た・聞いた・考えた −北欧の福祉・教育を考える旅から− デンマーク旗 スウェーデン Finland  「あした天気になーれ」長野・池田町ニュース 2011年8月〜12月号(PDF)

第1回 なぜ?北欧へ
第2回 福祉の思想
第3回 教育の核心
第4回 ゆるがない社会システム
第5回 自治と民主主義

北欧=福祉と教育 街歩き デンマーク旗 スウェーデン Finland  「みんなのねがい」2010年4月号〜9月号、全国障害者問題研究会 PDF

第1回 4月号=出生率の秘密
第2回 5月号=支える
第3回 6月号=オーロラ小学校再訪
第4回 7月号=就学前教育(エシコウル)
第5回 8月号=学ぶこと はたらくこと
第6回 9月号=サウナの時間
番外編 2011年2月号=校長の挫折と希望

北欧本表紙 『北欧 考える旅  ー福祉・教育・障害者・人生ー』 2009.5.20

生きる 2008  Finland スウェーデン
北欧=最近障害者事情 PartU
(PDF)  「すべての人々の社会」2009年1月号〜4月号、日本障害者協議会

第1回 1月号=学ぶことはたらくこと(スウェーデン)
第2回 2月号=最重度の人たちと共に生きる
第3回 3月号=ニールスの移動保障
第4回 4月号=北欧の底力

北欧=最近障害者事情 (PDF)  「すべての人の社会」2007年6月号〜12月号、日本障害者協議会

第1回 6月号 13年目の訪問・はたらく場(デンマーク)
第2回 7月号 夢は夜ひらく
第3回 8月号 自立の条件
第4回 9月号 フィンランド学力世界一の秘密
第5回10月号 オーロラ小学校のインクルージョン
第6回11月号 デンマークの障害児学校
第7回12月号 「高負担!だから高福祉?」ではない思想と実践

陽はまた昇る 2007 デンマーク旗 Finland 

0 太陽の行方
1 13年目の訪問・はたらく場
2 デンマークの養護学校の確信
3 フィンランド学力世界一の「秘密」
4 フィンランド・オーロラ小学校のインクルージョン
5 フィンランドの養護学校事情
6 あしたにいっぽ
7 余暇と人生
8 自分の居場所
9 はだしのゲン
10 オーロラかもしれない

デンマークの確信 2004 デンマーク旗 Norway

0 旅のはじまり
1 クロンボーフスの10年
2 夢は夜ひらく
3 歌う議会
4 機器・ひと・集団
5 自治と学校
6 バリアフリーの街の人びと
7 脱施設化は新段階へ
8 幸せになりたい

夜明けを待ちながら 2001 スウェーデン デンマーク

0 居待月の夜に
1 ストックホルムの憂いと希望
2 ITと障害者・スウェーデン編
3 美しい森に迷う
4 デンマークのIT活用事情
5 デンマークの学校
6 愛国者たち
7 ライフ・イズ・ビューティフル

バルト海の休日 1998 イメージ イメージ イメージ

0 バルト海のほとりで社会保障を考えたい
1 したたかに生きる
2 自立生活inオーフス
3 積極的に生きること
4 「働く」ことを考える
5 ジャガイモ・ロード
6 スウェーデン統一選挙
7 この邦に生まれたるの不幸
8 何重ものぶ厚い保障
9 エレベータと石畳
10 介護の責任はどこに
11 似て非なるもの
12 全体をみる力

北欧の国から 1993  イメージ イメージ

1 だれもがやさしかった
2 新聞が読める
3 場の統合
4 住むこと
5 個と連帯
6 高校教育
7 ブリッダのくらし
8 コペンハーゲン市警
9 そしてわが祖国
補 紅いポシェットのはなし

わたしの読んだ北欧Book


特別寄稿 上杉文代「人生の旅」  
 うえすぎ ふみよ
第1回 カルチャーショックの旅
第2回 北欧の民主主義
第3回 星の旅
第4回 鬼になって行った旅
小説・ヘルシンキ 「文華」27号(PDF)

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UPdate:2018-4-20

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