北欧の国から 4


93/09/29 01:22:13 NGI00001 北欧の国から(4)住むこと

21日、ヨーテボリのダルスハイマーフス障害者会館(DHR)を訪ねた。
脳性マヒで32歳、社会福祉士の資格を持つホーカンは好青年である。
その彼がいうには、一人の人間が生活していくために必要なものは
1)快適な住居、
2)好きな仕事、
3)教育、
4)レジャー
の充実だという。

彼の婚約者のアパートをみせてくれたが、車いすの生活に十分なスペースが確保されている。
「車いすでの生活は通常の人の生活よりもどうしてもスペースがいるので、
広い住居は当然」なのである。

ちなみにこの二人、ベットから起きるにはそれぞれ介護がいる、
ベッドをともにした翌朝などは、それぞれの介護者が来て、
ちょっとたくさんの人が来ると照れくさそうにホーカンはいっていた。

「(2)新聞が読める」で紹介したブリッダも生きていくためには、
1)ヘルパー制度、
2)快適な住居、
3)仕事をあげていたし、
20日に訪問したセンター施設といえるブリュッケ・エステルゴードでも
若者に将来への希望をもたせるためには、
1)住居、
2)仕事、
3)レジャー、
4)個人的ケア
が必要と明確にのべていた。
この国々で、住居は、最大のポイントである。

14日午前、デンマークのヘルシンオア市の
コムーネ事務所のロルフ・モンベアさんから受けたレクチャーによると、
 障害者福祉を国から自治体に委譲しているところで、
 自宅で生活している障害者への援助に力を入れ、
 とりわけ知的障害、精神障害者の住居に
 力をいれている。
 グループホームは一戸建かアパートで、それぞれが個室をもちながらの共同生活
 市議会の最低基準は、個室にはバストイレとお茶がわかせるくらいのキッチンが
 あること。具体的には25から70平方(一般家庭と同じ)。
 18平方以下は認めない
 現在5万6千人の町で、知的障害者のグループホームは4つ、18人が生活している
 指導員の賃金は県と市が半々。
 こうした共同住宅でなく独立して自分の家に住む障害者には、住宅局をつうじて
 障害者にやさし住宅の紹介がある。

おもえば白夜の国である。
冬の夜はじつに長い。
海岸線の住宅はそれぞれ美しく、あまり貧富の差を感じさせなかった。
住宅への愛着は歴史的にふるい国民性だとしても、
それにしても、、、、正直、うらやましい(^^;)

帰ってきてから、カミさんは、
親子3人で6畳と4畳半のみの空間は住宅に値しないと、
なにやら住宅雑誌をあさっている。


イメージ
 保育園の玄関


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