第3種、第4種郵便物を守ろう!よびかけ 第3種・第4種郵便の廃止は団体の存続にかかわる問題 制度継続等をもとめる「FAX要請」に緊急にとりくみましょう! 総務省の「郵政事業の公社化に関する研究会」は、昨年12月、2003年度からの郵政公社でのサービスのあり方を内容とする「中間報告」を発表しました。これを受けて、「第3種・第4種郵便の割引制度 原則廃止へ」(読売新聞2001,12.19夕刊)という報道があり、この制度を利用する関係者を驚かせています。 「中間報告」では、「公社化後の政策的料金減免(第3種・第4種郵便等)は公社の経営判断に委ねられる」「公社は競争の進展を見極めながら判断することが必要」などと明記されています。このことは、郵政公社化に伴い、その事業に市場原理を導入し、採算性を優先させようとするものであり、儲からない第3種・第4種郵便の廃止を実質的に打ち出したものといえます。こうした制度の「改革」は、国庫負担の削減・市場原理の導入・国民の負担増等を内容とする小泉「構造改革」の具体化であり、介護保険制度の強行、年金・医療保険制度の連続改悪、そして支援費制度への移行などの社会保障・社会福祉分野の「構造改革」と同一線上あるものといわざるをえません。 同「研究会」の最終報告は5月に発表される予定です。また、国会では3月中にも「郵政公社関連法案」が上程されることになっており、事態は重大な局面をむかえています。 別紙要請書にもふれた通り、第3種・第4種郵便は、私たち障害者・患者と家族、関係団体にとってなくてはならない制度であり、この制度の廃止は団体の存続にかかわる重大な問題であることから、各分野の制度を利用する団体はもちろん、多くの国民とも連帯して制度継続をもとめる運動を至急に強めることがもとめられています。 つきましては、以下の運動を多くの障害者・患者と家族、関係団体によびかけます。 1)「FAX要請」運動をすすめましょう! ・要請書は別紙の通りです。要請内容等は各団体の実情にそって追加・訂正 していただいて結構です。 ・要請先は、片山総務大臣と衆参「総務委員会」所属議員とします。議員に対しては、委員会所属議員の全員を対象としますが、まずは地元選出議員に集中していただくようお願いします。 2)国会要請行動・国会傍聴等にもとりくみましょう! 国会日程等わかり次第お知らせします。関連集会等にも参加しましょう。 2002年3月 障害者の生活と権利を守る全国連絡協議会 会長 吉 本 哲 夫 東京都新宿区大久保1−1ー2 富士一ビル4F 日本障害者センター TEL 03-3207-5621 FAX 03-3207-5628 e-mail jin@m3.people.or.jp ■第3種郵便物 新聞、雑誌など年4回以上定期的に発行する刊行物で郵政事業庁の認可を受けたもの。 認可件数 13515件(2000年度) ■第4種郵便物 公共の福祉の増進を目的として郵便を低量または無料にしているもの。 盲人用点字印刷物・印刷物など、通信教育のための郵便物、農産種苗等、 学術刊行物など ■第3種、第4種郵便料金(PDFファイル) ■諸外国の政策料金(PDFファイル) 7月国会最終盤の情勢 参議院総務委員会委員 殿 団体名 障害者の生活と権利を守る全国連絡協議会 全日本視覚障害者協議会 全国肢体障害者団体連絡協議会 住所 東京都新宿区大久保1−1−2 富士一ビル4階 日本障害者センター内 TEL 03-3207-5621 FAX 03-3207-5628 第3種・第4種郵便制度の料金等、現行制度の継続を求める要請書 郵政公社関連法案が一部修正のうえ、衆議院で採択されました。私たち障害者団体は、盲入用郵便物の無料規定が削除され、また第3種郵便の料金規定があいまいにされている法案に対し、大きな不安をもっています。衆議院での「現行維持」の附帯決議は、この間の私たちの訴えを受けとめていただいたものですが、実際に公社の設立後、現行維持されるのかどうか不安は解消されていません。 片山総務大臣は、「いまの制度・料金は変えない。無料でなければ(郵政公社の料金申請を)認可しない。しかし、未来永劫に無料を公社に押しつけられるのか、経営が大変なら公的補助を考えるべき」と答弁しています。 これは、この制度が公社の経営に大きく左右され、場合によっては利用者負担もやむをえない、それが困難なら公的補助とあくまでも公社の経営を優先させるものです。 本来、第3種・第4種郵便制度は、「文化を普及する」という高い公共性をもつ制度であり、私たち障害者・患者、関係団体などにとっては「福祉の向上に資する」ことを日的に実施されてきた制度です。それゆえに、公的に責任をもって継続・維持されるべき制度として位置づけられる必要があります。 とりわけ、第4種の盲人郵便物の無料規定の削除は、かさばる点字郵便物の郵送料を普通字郵便物の数十倍にもふくらませ、点字図書館等の事業にも壊滅的な打撃を与えるものです。このことは、情報障害者である視覚障害者の「知る権利」を奪うものです。 以上のことから、私たちは次のことを緊急に要請いたします。障害者・患者、関係団体の切実な願いをあらためてご理解いただき、要請にそった法改正がされるよう、心からお願いいたします。 記 1)郵政公社においても、第3種・第4種郵便の料金割引を現行維持するよう具体的な対策を講してください。 2)盲入用郵便物の無料規定を法案から削除せず、現行制度を維持・継続して下さい。 ■関連するホームページ ●なんとしても第3種、第4種郵便制度を守りましょう 「みんなのねがい」 ●制度を維持する障害者団体連絡会が緊急要望 5.8 ●日本障害者協議会(JD)の緊急声明 5.1 ●総務省事務次官が記者会見で制度継続明言 4.19 ●日本障害者協議会(JD)の要請文 ●全日本視覚障害者協議会(全視協)のホームページ |