障害児学級で育つ子どもたち
 みたがり したがり やりたがり


  品川 文雄(しながわ ふみお)(埼玉県草加市立高砂小学校障害児学級担任・全障研委員長)
 
   
   定価 本体1700円+税  2004年7月20日 発行  ISBN4-88134-164-2 C3037
 
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はじめに(PDFファイル)

第1回 輝いている私を見てほしい  <コラム>私の常識はあなたの非常識
第2回 「急がば回れ」の教育計画  <コラム>家庭訪問では五感を働かせて
第3回 思惑をこえるからおもしろい  <コラム>『あかんべノンタン』と『これはおひさま』
第4回 問題行動は発達要求の現れというけれど  <コラム>「発達の視点」で子どもをとらえる
第5回 偏食をなくすなんてとんでもない  <コラム>夏休みの宿題
第6回 わーい! あそび天国   <コラム>ワクワクを伝えたい
第7回 人・もの・文化と出会う   <コラム>学級をアピールするぞ!
第8回 危険な行事    <コラム>のんびり取り組めるときからはじめる
第9回 課題は子どもの生活の中に   <コラム>教育実践を二の次にしないために
第10回 ムダな知識はない 牛乳調べ隊(上)     <コラム>すばらしき母ちゃんパワー
第11回 牛乳調べ隊が行く(下)    <コラム>花には太陽を、子どもには平和を
第12回 心地よく学び合える学級があればこそ
補 章  「みたがり、したがり、やりたがり」の芽をみつけ、育て、花咲かせる
解 説  ゆったりとした時間の流れの中で  清水貞夫(長野大学教授)

 写真・大橋 仁(写真家)

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   B5判(「みんなのねがい」サイズで、感動の写真豊富)
 
◆みんなのねがい8月号 BOOK
  人柄がにじみ出る実践と  たくさんの魅力的な写真
                               埼玉・小学校教員 北川祐子

 品川先生の人柄がにじみ出ている実践が、たくさんつまったステキな本です。子どもたちに向けるまなざしのやさしさは品川先生の生き方そのものだと思いました。
 いつも太陽のようにニコニコ顔の先生が「みたがり、しりたがり、やりたがり」の子どもたちを育てていきます。知的好奇心にあふれる子どもを育てたい、そのなかで質の高い文化、芸術、科学に出会わせたい、との思いからです。そのためには、教師がどんなものに心を動かすのかが問われます。
 明るくリズムのある文章で綴られ、まるでドラマを見ているようです。また、生き生きとした表情をとらえた魅力的な写真(78点)は、今にも会話が聞こえてきそうです。みんな学級が大好きなんだな、そんな温かいようすを丸ごと伝えてくれています。
 新しい先生との出会いのとき、人格の総合発達をめざした教育目標、教材観、品川先生お得意の総合学習。校内の先生の活用やゲストの先生との出会い、人脈の豊富さは教室でも生きています。
 子どもをとらえる目は、深く、温かい。「人間性をたしかめるいたずら」に悩まされながらも、子どもの本当の願いはなにか、その心の叫びを聞こうとします。サークルの授業研究会では、ガク君の発言をどうとらえるのか、議論になりました。品川先生は、10年以上前に出会った「ガク君とのギクシャクが私を育てた」と語っています。全障研埼玉支部麦の会の一員として品川先生は、障害者運動で忙しい中でも、年に一回、レポート報告をしてくれていました。
 品川先生は障害児者の権利を守る運動や組合運動の中心です。その理論と人をまとめる才能は、埼玉の宝と言われ、よろず相談のように、困ったことがあれば、みんなが相談します。今ではすっかり全国の人になってしまいましたが…。「ぼくは運動屋」と、教育実践にはひかえめでしたが、「教育実践づくりと教育運動、障害者運動は対立しない。相互に作用し、それぞれの質を高め合うと、自信をもって言える」との一文は、とてもうれしく思いました。
 楽しく、人間味あふれる一冊です。障害児学級をなくさない運動でも、大きな力になるでしょう。
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