障害者問題研究53巻4号 障害児教育に携わる教師の主体形成における困難と展望
「障害者問題研究」53巻第4号 特集=障害児教育に携わる教師の主体形成における困難と展望
JAPANESE JOURNAL ON THE ISSUES OF PERSONS WITH DISABILTIES
2026年2月25日発行 第53巻第4号(通巻204号)
ISBN978-4-88134-286-2 C3037 定価2750円(本体2500円+税)
特集 障害児教育に携わる教師の主体形成における困難と展望
特集にあたって
荒川 智(茨城大学名誉教授)
近年の教育政策と教師の主体形成
荒井文昭(東京都立大学名誉教授)
本稿では教師不足の現状について確認し,業務の明確化,及び養成・採用・研修の一体化を推進させようとする近年の教育政策を検討した.そして,この一体化政策が教師の裁量領域を縮小させることにより,教師の専門的自律性が侵害されていることを指摘した.また,この政策を転換させていくためには学校運営のかたちが重要であり,保護者や地域住民と協力しながら,子どもの声を反映することが求められることを述べた.最後に,「公正な民意」に基づく学校運営が,教師の主体形成と労働環境の改善につながることを課題提起した.
障害児教育における教師の専門性と主体形成
その独自性と今日的論点
越野和之(奈良教育大学)
本稿では,障害児教育における教師の専門性と主体形成を,今日の特別支援教育のうちに内包される,「未来から見た権利侵害」を克服していくという観点から論じた.養護学校義務制実施期に刊行された茂木俊彦『教育実践に共感と科学を』から,障害児教育を担う教師に求められる専門性として,教育実践の「事実」を吟味し障害児教育実践の理論化を図る「研究の自由」と,それを担保する教職員集団の深いコミュニケーションおよび内部規律の2点を抽出し,その後,障害児教育実践における今日的な困難の諸相を概観した上で,今日における教師の主体形成をめぐる契機を3点にわたって指摘した.
座談会 障害児教育に携わる教師の主体形成
その今日的な困難と展望
河相美和子・塩田奈津・太壽堂雄介・若山健太 進行・コメント 川地亜弥子・三木裕和
編集委員会は,本特集において,障害児教育に携わる教師はどのように育ちゆくのかを,現場の教師自身に縦横に語ってもらうなかから学びとろうと,若手から中堅の教師4名による座談会を企画した.教師としてのこれまでを振り返り,当会の活動も含めて様々な出会いや経験,今日の教育現場の状況を縦横に語ってくださるようリクエストしたものである.進行役の三木裕和さん,川地亜弥子さんには,当日の司会のみならず,座談を終えたあとにコメントを執筆してもらい,あわせて掲載することとした.
障害児学級担任の困難と教職員組合の教育研究運動の値打ち
桜井佳子(東京都教職員組合 障害児教育部)
真に子どもたちのための教育を行おうとする教師の主体形成を求めて
滋賀の現場からの発信
中島芳明(滋賀県障害児学校教職員組合)
保護者として、教育について学ぶ者として、学校と先生にのぞむこと
榮 幸世(東京都)
連載 実践に学ぶ
特別支援学校小学部の実践
一人ひとりが愛おしく、かけがえのない存在
小学部高学年3年間の歩み
磯部浩美(埼玉県・特別支援学校教員)
【磯部実践に学ぶ】
子どもたちがゆったり・じっくり育つためには「おおらかな」教師集団が必要
立正大学 児嶋芳郎
放課後等デイサービスの実践
噛みつきを乗り越え、穏やかな関係を築いていった剛史
井原あどか(ゆうやけ子どもクラブ)
【井原実践に学ぶ】
「ボクのことをわかってくれる」
子どもの“好き”に寄り添い、人への基本的信頼感を育む
日本福祉大学 竹脇真悟
連載/ワイドアングル
インタビュー 映画『母と子の絆――カネミ油症の真実』の稲塚秀孝監督に聞く
すべてのカネミ油症被害者の救済と、問題の解決をもとめて
動向
災害時でも尊厳ある生活をめざして
JDF等による被災地での活動を通じて
赤松英知(きょうされん常務理事・JDF能登半島地震支援センター スタッフマネージャー)
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▶ 「読む会」情報
日時=2026年3月26日(木)19:00~21:00
Zoomミーティングによる開催
詳細は案内参照(PDF)


