復刻版
講座 発達保障への道①
児童福祉法施行20周年の証言
 田中昌人著
 2006年8月15日発行 
表紙

復刻にあたって 全国障害者問題研究会全国委員長 品川文雄

はじめに

新しい課題
 団結を母体に民主主義の原則を実現していくこと
 1 希望した障害児全員入園が実現
 2 父母たちがつくり地域が育てたつくし保育園でのとりくみ
   タカシくんの入園
   ユミコ、生まれてきてほんとによかったね
   ヒロちゃんの手・チエちゃんの足
   ぞう組の子どもたち
    付 「書きことば」の獲得を中心とした五歳児の発達要求
   ぞう組の子どもたちの発達 ―書きことばの獲得―
   アユミちゃんからの手紙
 
 3 新しい課題
   協力・共同の輪を大きくしよう
    付・南アフリカ共和国における人種差別政策と教育
   「一人でする」と「みんなといっしょに自分でする」の違いを考える
   保育二年目を迎えて
   
発達侵害の道 
 1 大企業の労働者にかけられている攻撃
    要は能力の問題である
    HR・IE・ZD・QC・CDなど
     付・就職共闘連絡会議のたたかい
    勤務評定

 2 障害児施設で ―児童福祉法施行20周年の証言
    施設で働くものにかけられている攻撃
    少ない職員
    長い労働時間
    低い賃金
    無責任な施設の整備計画
    労働組合のたたかいにたいする反動行政側の反発
    削減
    介入
    放置
    施設で学ぶものにかけられている攻撃
    一九六八年度の行財政の基本方針
    つくられた非常時予算と行政介入
    最低基準の「貧困への成長」を「保障」
    つくられ、きりおとされる〝重さ〟
    国および中央児童福祉審議会の責任など
    政策の「多様化」と収奪の激化

 3 1960年代最高の「高度成長」率を示した日本独占
    「黄金の収穫」
    戦争犠牲者をテコにした大日本帝国憲法秩序の復活
 
 附録 社会保障憲章
 あとがき

復刻版
講座 発達保障への道②
夜明け前の子どもたちとともに
 田中昌人著
 2006年10月20日発行
道2

復刻にあたって  茂木俊彦(前全国障害者問題研究会委員長・桜美林大学)

はじめに

障害者の実態
 障害者は障害をうけて「障害者」になっているだけでなく、生活や権利等が奪われることによって障害者にさせられている

1 ふえつづける障害者
      付・医療機関におけるストライキの合法性に関する最高裁判所の見解

2 「重症心身障害児」に視点をあてて考える
    一九五五年  国家独占資本主義の傾向の強化
     病院からの追放
     教育からの排除
     国立施設からの排除

    一九六三年  「能力主義の徹底」
     発達保障論の排斥
     教育投資論の導入

    一九六八年  行財政制度の再編成
     さらに新しくつくられた「法の谷間」
     無責任な「整備計画」と「最低基準の制定」
      付・歴代厚生大臣の重症心身障害者対策についての「決意」
      付・「営利」の対象とされた重症心身障害児たち
     政治的「暗殺」
      付・「安楽死」の対象と考えられている重症心身障害児たち

    一九七三年  「福祉元年」
     びわこ学園のたたかい
      付・笑顔の獲得を中心とした3、4ヵ月児の発達要求
 
  附録 民主主義教育の原理憲章(草案)
  あとがき

復刻版
講座 発達保障への道③
発達をめぐる二つの道
 田中昌人著
 2006年10月30日発行 
表紙

復刻にあたって 清水 寛(元全国障害者問題研究会全国委員長・埼玉大学名誉教授)

はじめに

発達をめぐる二つの道
 1 政府・教育行政の責任
    教育における差別
    「特殊教育」の振興と就学免除率の増加
    中教審の就学免除容認路線

 2 政府・労働行政の責任

 3 障害の重い児童にたいする指導
    日向弘済学園などに学ぶ
    実践における生活空間とその内容の窮乏化
    つくられる障害児観とそこからひきだされる指導の原則
    「適応への発達」か「獲得への発達」か
    人間関係の改善だけでは達せられない
    近江学園での試み
    二つの確認と5つの視点
    指導の密度の高さをめぐっての意見の対立と団結の獲得
    「朝夕の変化」、子どももたちの集団の発展の芽ばえと指導者集団の新たな意見の対立、
     外部からの介入
    組合とサークルでの討議-新たな内部規律の獲得と「発達に必要な基礎成分」についての
     集団的発見
    指導者・子どもたちの新しい発達
    個人の発達のつまづきも集団と内的に結合した発達をしていくことによって
     連帯の意味を獲得していく

付録 世界教員憲章
あとがき
■わたしの感想 /上杉文代さん(全障研和歌山支部前支部長)

 本書は1970年2月、『みんなのねがい』創刊号から73年5月号までに掲載された故田中昌人氏の講座「発達保障の道を力強くすすもう」全19回の内容を氏自身が三分冊に再構成し、1974年に出版された本の復刻版です。
 全障研奈良大会で手にした瞬間、その内容の新しさに驚きました。35年前に語られたことがあまりにも今日的課題を言い当て、選択の方向を示しているからです。

新しい課題
 前半は、「新しい課題-団結を母体に民主主義を実現していくこと」が柱です。大津市では1973年、希望する障害児の一般の保育園への全員入園が実現しました。そこに至る長い闘いが革新市長を生み出したこと、みんなで育てた「つくし保育園」での障害児の発達について詳しく語り、「一人でする」と「みんなと一緒に自分でする」のちがいを問いかけます。また、ぞう組の子どもたちの集団の高まりの中で、新しい交通の手段「書きことば」を獲得する過程が語られています。「南アフリカ共和国における人種差別政策と教育」を付記し、差別と選別を進める日本の教育が、人格の解放なき能力の発達しか提供できないことに警告を発しています。

発達侵害の道
 後半は「発達侵害の道」が柱です。「それは対米従属下の国家独占資本主義が、“国内への抑圧、国外への侵略”政策によってつくりだしてきているものである」と断言しています。一つは、大企業労働者にかけられている人権蹂躙の攻撃。二つは、施設で働くものにかけられている攻撃。そこでつくられ、きりおとされる障害の“重さ”と“予算”。三つは「高度成長」を示した日本独占による、戦争犠牲者をテコにした旧憲法秩序の復活への企みです。

労作に応えて
 この三つは表現を変えて、現在も国民の前に牙をむいて立ち現れています。憲法、教育基本法の改悪、福祉の基礎構造改革、戦争する国へと向かう米日の共同です。その根は、グローバル化する米独占資本への日本政府の従属です。
 地球上のすべての人の人間発達への道が大切です。第二、第三分冊もぜひお読みください。氏の労作に応えて、発達保障の道を国際連帯の中で力強く進みましょう。
 『講座 発達保障への道 全3巻』は、つぎのオンラインページ(2ページ目)からお願いします

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