発達保障を学ぼう 2
 障害は迷惑じゃない
   井上吉郎(WEBマガジン福祉広場編集長)
   松本誠司
(全障研研究推進委員)
   木全和巳
(日本福祉大学教授)
 
  定価1200円+税  ISBN978-4-88134-485-9 C3036  2016.8.1
 表紙
この本を読むあなたへ

1 夢の中で走ってます! /松本誠司
   「おかあちゃんと帰りたい」
   障害を感じたとき
   障害者運動に関わって

2 死んでる暇なし /井上吉郎 
   障害者になった僕
   不便とのたたかい
   脳幹梗塞後遺症とのたたかい

3 【クロスインタビュー】  井上さんに聞く × 松本さんに聞く
   ろう重複の人たちのしめ縄作りとお母さんの涙
   学習、そして市民が自分の言葉で話すとりくみへ
   障害者問題が市長候補を生み出した!
   僕の人生観を変えた「働けるんだ 私たちも」
   障害を受ける前の自分を懐かしむ
   9月5日は一人風呂記念日
   障害者が戦後民主主義を初めて実感した

   社会に出て突きつけられた「僕の障害」
   バリアは障害当事者から破っていくもの
   一国民として・・・かな
   展覧会は順番どおり見たいです
   障害者差別は運動の切り口にはならない
   あらゆる差別がなくならない限りは・・・
   不幸じゃないけど不便は四六時中
   兄貴の結婚話、そして僕の恋は・・・
   障害者運動の究極の目標
   食べて、呑んで、好きな本を読んで

4 「障害」と「差別」と「迷惑」をどう考える
  〜障害者権利条約と国際生活機能分類(ICF)の視点から/木全和巳

結びにかえて/松本誠司


◆ちょっとつぶやき(井上吉郎さんのFacebookから)
 待ちに待った『障害は迷惑じゃない』が出来てきました。僕も共著者、著者が臆面もなく言うのだ間違いのないことですが、これは読みがい、読み応えのある本です(自画自賛、仲人口かな)。共著者の1人、松本誠司さん(夢の中で走ってます!)は生来の肢体障害者(高知県在住)、全障研研究推進委員、もう1人の木全和巳さん(「障害」と「差別」と「迷惑」をどう考える)は日本福祉大学教授です。僕と松本さんの発言、ふたりのクロスインタビュー(松本さんから井上へ、井上から松本さんへ)もあります。

 僕の表題は「死んでる暇なし」です。このタイトルの下、<障害者になった僕><不便とのたたかい><脳幹梗塞後遺症とのたたかい>の3節に分けて思いを綴っています。自分でいうのもなんですが、中途障害の無念、障害の不便、脳幹梗塞のこと、胃ろうについての考え、非障害者との関係、ケアの在り方など、自分の現状からの発言からは多くのことが考えられます。お求めは書店か全障研へ、僕も売っています


2016.8.14 京都民報(クリックすると大きな画像に)
 2016.8 高知民報(クリックすると大きな画像に)

◆「民医連新聞」8月15日号(第1626号)「ほん」
障害者の権利と発達保障を求める全国障害者問題研究会(全障研)のブックレット。脳性マヒで生まれた時から肢体機能に障害があった松本さん。京都市長選挙の候補者でもあった社会運動家の井上さんは、脳梗塞で障害を負い10年。そんな二人の手記と相互インタビューをふまえ、社会福祉と権利擁護の専門家・木全さんが「障害は迷惑か?」を「人権」を軸に考えます。障害者の社会生活はおろか生存すら否定する言説が浮上する中、障害者もそうでない人も皆で幸せに生きるために、どんな視点を持てばいいかヒントをくれる良書です


2016.9.3 朝日新聞(京都版) クリックすると大きな画像

◆ささやかな思考の足跡 2016.8.30
著者の一人の松本誠司さんは生来の肢体障害者、もう一人の井上吉郎さんは脳幹梗塞による中途障害者。本書はまずふたりのの発言とクロスインタビューが掲載されている。当事者の発言からは、当事者がなにを感じ、考えているのかがわかる。障害の不便、生活の実際、ケアの在り方などが当事者の口から語られることを通じて、障害ある人生とはどういうものか、その願いをどうとらえればいいのかについて問いかける。そのことが、実は、私たちがともに生きてくうえで欠くことができないことなのだと、学ばさせられる。<br> 研究者である木全和巳さんが、障害者権利条約の時代、に、「障害」と「差別」と「迷惑」をどう考えるかを問いかけるのが、刺激的。おりしも、神奈川県相模原市の知的障害者入所施設でおこった事件が、そのことを、共に生きる私たちにとって、避けては通ることのできない問いかけとして提示している。差別って何か? そもそも迷惑って何なのか。ほんとうに、人権という視点で、この問題をとらえるには、深い人への理解が必要。その人を通して、障害への理解を豊かにするしかない。そう問いかける。結局、いまの到達は、大変な、障害者にとって「迷惑」な社会であるってこと。その社会をともに変えていく。そのために当事者の声をしっかり聴く。そういうことをいろいろ考えさせられる一冊であるのだなあ。

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